舞-乙HiME 乙女の放課後 ~ガルデローべ OFFICIAL WEB~

乙HiME(オトメ)とは?

『乙HiME(オトメ)』。それは、王族や大統領など要人たちの警護や政治においてはブレーンやアドバイザーになる。立ち振る舞いも華麗で優雅な社交界の華でもある彼女らは、各国の少女たちの憧れであり夢の職業だ。ただし、「マイスター」の称号を持つこの職業につける者はほんの一握り。素質を兼ね備えた者のみがマイスターの称号を得ることができる。
マイスターオトメは強大な力を保有し、その力は一国の軍事力に相当すると言われている。兵隊や戦車、戦艦を増やすよりも予算を抑えることが可能なため、待遇はかなり良いらしい。各国はそんなマイスターを育てるべく、自国のオトメ候補をガルデローベへと送り込んでいるのだ。
また、マイスターとして主(マスター)に仕えるようになった者は、主のために命を賭けることが使命とされ、恋をあきらめ、女としての幸せを捨てる覚悟が必要ともされている。

ガルデローベとは?

世界に唯一存在するオトメ養成学校。2年制で、満14歳から16歳までが受験可能だ。入学基準は、容姿を含んだ能力と、可能性のみ。在学中は舞闘や各種座学、料理をはじめ、「オトメ」に必要な基礎を徹底的に叩き込まれる。2年制のうち、1年目に相当する生徒をコーラル(予科生)、2年目に相当する生徒をパール(本科生)と呼ぶ。ただし、パールに進級できるのは約半分のみと厳しく、生徒同士のライバル意識が強い。それを示すように生徒にはNo.1から成績順に番号が付けられている。

コーラルオトメとは?

ガルデローベの1年生を予科生(コーラル)と呼ぶ。生徒数は50名。集まった生徒は、庶民階級から良家のお嬢様、国が派遣したオトメの素質を持った者まで様々。その全員が学園の寮内で寝食をともにする。また、コーラルオトメには実習の一環として、「お部屋係」と呼ばれる係を持ち、二人一組で、パールオトメの身のまわりのお世話を任されている。そのパールオトメに対しては、必ず「お姉さま」をつけての挨拶が必須。お姉さまの命令にも絶対服従とされている。

パールオトメとは?

ガルデローベの2年生を本科生(パール)と呼ぶ。生徒数は25名。つまりコーラルからは半分程度しか進級ができない。授業の内容もコーラルよりも厳しく、より実地に近い教育が行われ、ここでマイスターへの最終適性が判断されることになる。パールオトメのうち、成績上位の3名については「トリアス」という名が与えられ、ガルデローベ全生徒の生活指導を任される。

GEM(ジェム)とは?

ガルデローベの生徒になった証として、生徒全員が左耳に付けているピアス。体内にインプラントされた「ナノマシン」のコントローラーを兼ねたもので、これを付けることでローブを纏えるようになる。マイスターオトメは、独自に授けられた貴石のはまったGEMを付けており、それは自身の称号にもなっている。
また、マイスターオトメが主(マスター)に仕えることになった場合、マイスターのGEMは主と命を共有する物となる。
オトメたちが身に付けるGEMは、ガルデローベの霊廟地下に眠るフミ・ヒメノの体から産み出されている。そのためフミは、すべてのオトメの真祖と呼ばれてもいる。
GEMを産み出すには、かつてオトメで、子どもをなし、母となった女性の体が必要とされている。ガルデローベと同等レベルのGEMを作り出そうとしていたシュヴァルツは、15年前にヴィントブルームを襲撃した際に手に入れたレナの体を利用し「呪詛の黒曜石(じゅそのこくようせき)」という名のGEMを産み出すことに成功した。

ナノマシンとは?

オトメの力の源。体内にインプラントすることで、ローブを纏う力やエレメントを出現させる特殊能力を備えることができる。
ただし、男性のY染色体とPSA(セリンプロテアーゼ)に極端に弱く、もしそれが体内に入るとナノマシンは分解され、同時に自身に対する抗体をつくるため二度とオトメの力が持てなくなってしまう。そのためオトメは異性との触れ合いは禁止されている。

ローブとは?

体内にナノマシン、左耳にピアスを付けることで物質化されるオトメの舞闘服。昔は、戦闘服としての意味合いが強かったが、戦争のない現在では、防護強化服といった趣が強い。ガルデローベには、ローブを纏って行う「舞闘」の授業があるが、戦闘訓練というよりも、型や舞姿の美しさを学ぶという主旨の元に行われているようだ。またローブを纏う際、オトメは「マテリアライズ」と発声する。

舞闘とは?

オトメの戦闘時の姿が、あたかも舞い踊るようであったことから名付けられた言葉。現在舞闘は、「型」として継承されており、ガルデローベの授業では、基本の型を学び、舞姿の美しさを追及する内容となっている。また、マイスターオトメたちのようにローブやエレメントの種類や特性によって、型にはそれぞれの個性が出るようだ。

お部屋係とは?

コーラルオトメに課せられた実習の一環で、パールオトメの身のまわりのお世話をする係のこと。部屋の掃除をしたり、お弁当を作ったり、お風呂で背中を流したりと、その内容は、担当するお姉さまによって様々。基本二人一組で、パールオトメ1名のお部屋係となる。コーラルオトメたちは、お部屋係の見返りとして、稽古の相手や勉強、相談などにのってもらえる。

惑星エアルとは?

宇宙移民時代に人類が発見した居住可能惑星のひとつ。ただし居住範囲はそれほど広くなく、現在のヨーロッパ程度の面積に全人口の100%近い人々が生活している。中世ヨーロッパ王宮の匂いが色濃く漂うエアル。入植当初は地球古来の文化を継承し、惑星の発展に努めたが、その後科学技術の大半を失い、現在の地球からは後退した印象を持つ惑星となった。それでもいくつかの技術は残されているため、新旧入り混じった独特の文化が形成されている。
現状確認できる国家としては、ヴィントブルーム、アルタイ、エアリーズ、カルデア、アンナン、フロリンス、ルーテシア・ロムルス、ルーテシア・レムス、ジパング、マウリヤ王国などが存在しているようだ。アスワドという国そのものを持たない流浪の民族も惑星内には存在している。

ヴィントブルーム王国とは?

マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルームを女王に擁する国家。中世ヨーロッパ王宮風の文化と科学技術が共存しており、新旧入り混じった惑星エアル文化の典型的な姿がこの国にはある。エアルにおける学問の中心地とも言われ、オトメの養成学校・ガルデローベをはじめ、多くの学校が点在。各国からの留学生も多い。また、ガルデローベは、「ビューネ自治区」と呼ばれる特別区として認定された地域にあり、ガルデローベを中心とした小国家が形成されている。従って、ガルデローベ学園長のナツキは、学園長でもあり、ビューネ自治区の国家元首でもある。ガルデローベ関係者のほとんどが、ここで暮らし、人口の大半も関係者で埋められている。

審議会とは?

ガルデローベで定期的に行われる、各国代表を集めて開かれる会議のこと。各国が送り込んだオトメ候補の近況報告をはじめ、入学者の選定、進級者の決定、卒業者の受け入れ先の確保などが話し合われる。学園の運営や指導方針、ビューネ自治区におけるオトメの活動など一定範囲のことは、ガルデローベが裁量権を持つが、基本的には各国代表にお伺いを立てる必要があるようだ。

シュヴァルツとは?

謎の秘密結社。元々は失われた地球時代の技術の復興を主たるイデオロギーとして持つ思想団体。その信奉のあまり、技術を取り仕切るヴィントブルームやガルデローベ、オトメに対し敵意を抱き、過激な行動に出るようになった一派が、いまや主流になっている。科学情報の強奪や、オトメないしオトメに関わる対象者の暗殺、その対象施設の破壊活動を目的に行動。独自の技術解析や研究により生み出した特殊なGEMを用い、巨大な怪物「スレイブ」を操ることもある。また、仲間同士の連絡に黒い手紙と呼ばれる封書を使い、手紙を受け取った者は、信念からそこに記された内容どおりの計画を実行する。

スレイブとは?

シュヴァルツが独自の技術を用いて生成した特殊なGEMから出現する巨大モンスター。オトメが持つGEMのシステムと同様、スレイブを生み出したマスターとスレイブは一心同体で、スレイブが傷つけば、その痛みはマスターへと反映され、スレイブが倒されれば、その身は消滅してしまう。

五柱とは?

五柱の試しという儀式を経て、真祖フミに認められたマイスターオトメで、オトメたちの中でももっとも力を持つ者たちである。特定の人間のマスターが存在せず、真祖であるフミを主とし、認証なしでマテリアライズが可能。しばらくの間は、銀河の藍玉(ぎんがのらんぎょく:一の柱)のサラ、氷雪の銀水晶(ひょうせつのぎんずいしょう:二の柱)のナツキ、嬌嫣の紫水晶(きょうえんのむらさきすいしょう:三の柱)のシズル、伶踊の蛍石(れいようのほたるいし:五の柱)のマーヤの4人だったが、後に破絃の尖晶石(はげんのせんしょうせき)を授かったナオが、四の柱として五柱に加わることになる。

十二王戦争とは?

惑星エアルで約300年前に起きた戦争の名。兵器を駆使した大規模な戦争と言われているが、真白なる金剛石を持った最初のオトメ、フミ・ヒメノによって、戦いに終止符は打たれた。その際に使用されたハルモニウムにより、多くの国々が壊滅した。

竜王戦争とは?

惑星エアルで約50年前に起きた戦争の名。この頃、戦争の雌雄を決する手段として、オトメが利用されており、何人ものオトメがこの戦争へと駆りだされた。当時ガルデローベの生徒だったマリアは、この戦争を知る数少ないオトメのひとりである。

黒い谷とは?

かつてのテクノロジーの聖地で、オトメの技術やハルモニウムが生み出された地。十二王戦争で、一夜にして消失した。現在は流浪の民となったアスワドは、この黒い谷を故郷とする。アスワドの民は、十二王戦争のおかげで、子孫にまで影響がおよぶ宿業とも言える病にかかっており、この病は若くして発症し、すぐに死に至る、不治の病とされている。そのために呪われた民という、忌まわしい呼び名が彼らには存在する。この病を治すために、アスワドの首領であるミドリは、ガルデローベのナノマシン技術を奪おうと計画している。

ハルモニウムとは?

ヴィントブルーム王国の風華宮地下に眠る、十二王戦争時に使われた兵器。空間と時間を歪める兵器とも言われ、時間を止めることも可能とされる。起動するには、ヴィントブルーム王家の血を引くものを擁さねばならず、歌い手、紡ぎ手、守り人の3人が必要とされる。

ワルキューレとは?

シュヴァルツが作り出したGEM―呪詛の黒曜石を使うオトメ。認証の必要なくローブを纏うことが可能で、オトメと同等の力を有する。シュヴァルツは、このGEMを産み出すために、レナの亡骸を利用した。

導きの星とは?

惑星エアルから見える月の隣に輝く青い星。この星が赤く輝くとき、すべてのオトメは「乙式」の制約を解除され、マスターの認証を得ずとも、マテリアライズが可能という伝説がある。